頭部が首に及ぼす影響
頭部は身体の傾きを感知しやすいように設計されている
肩や首は、全身との関わりが大きい部位です。
全身との関わりがある理由は、頭という物体のボリュームにあります。
細い首からするとまるでその細さでこのボリュームを支持することは一見人体のデメリットのように思えますが、身体の傾きやバランスの崩れに対していち早く反応できるというメリットにも考えられます。
しかも頭ですから中には脳があり、脳そのものが身体の傾きを傾くと同時に感知する上でとても合理的と言えます。
剛体が及ぼす影響
したがって、身体と頭の位置は重心の移動の際に、簡単な物理にある剛体の運動の性質が著明に現れ、身体の重心に深く関与する骨盤という剛体と頭という剛体がそれぞれに剛体としての自由度と運動の特徴を備えており、回転による角運動が発生し、このことがトルク力を発生させ、損傷の機会を与えます。
したがって、頭頚部と骨盤への診断と施術は、トルク力を使用した処方が必須となります。
頭部、頚部、体幹が、肩に及ぼす影響
また、肩関節は、上腕骨と鎖骨、肩甲骨で構成される関節で、頚部周囲筋が鎖骨と肩甲骨に停止することを考えると、肩関節は、頭頚部によって影響を受けることは自明であり、鎖骨、肩甲骨が体幹と大きな筋組織によって連結されていることで、体幹の傾きや捻じれの影響を強く受ける部位でもある事を考慮しなければなりません。
つまり、肩や首の痛みは、全身の問題として扱わなければ解決はないものという事です。
ここに四十肩、五十肩の不可解の理由が存在します。