脊柱管狭窄症について

その他の負傷

その人らしく人生を送る

人生において、いつまでも自分の足で移動できて、自分の意思で行動できて、自分の責任で社会との関りを持つことは、その人がその人らしく生活を送り続ける上で理想的と考えます。
もし、自分の足で移動できなくなれば、人の手を借りなくてはならなくなり、いくらボタンひとつで注文した商品が届く時代であっても、日常生活の多くは自分自身が動いて移動できることによって成立しています。

人生の障害となる脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症という病気は、加齢によって誰しもが負うリスクではありますが、歩くことを生活習慣とし、日々歩きを怠らないことによって、リスクを最小限に抑えることは可能です。
当院でも腰痛をはじめとして、身体の不調を訴えられてご来院くださる患者様がたのうち、この疾患はかなり苦戦を強いられます。
通常、脊柱管狭窄症は自助努力では改善が困難で、生活レベルの低下や症状の苦しみの度合いによってオペが第一選択になる疾患です。
オペの待機期間として、杖の使用や家族の手助けによって、年齢相応の生活レベルを維持でき、投薬において苦痛を緩和できるうちは様子見とされますが、いよいよ転倒回数が多くなり、救急外来の要請ともなると、一定期間入院となり、オペを判断せざるを得なくなります。

脊柱管狭窄症回避のための心がけ

自助努力による改善が可能なのは、なり始めぐらいと考えるのが適当で、出来ることなら、加齢によって誰もがなりうる疾患である故、うんと若いうちからリスク回避のために対策しておかなければならないものと思っていただきたいです。
当院では、どのような症状でおかかりになられる場合においても、経過中は必ず歩いてくださいと申し上げております。
私自身、長年毎日43分歩行を続けており、歩行は全ての肉体的、精神的問題に少なからず貢献していると実感しております。
脊柱管狭窄症は、なってしまってからでは自助努力による改善が困難ですので、あらかじめ対策が重要であり、その方法として、歩行を中心とした適切な対策を是非、皆様に心がけて頂けたらと思います。