歩き方その1

生活指導

改善のための歩き方

これからウォーキングを始める方は、歩き方があることを知ってください。
一般に歩き方が紹介される場合、言葉だけが独り歩きしだして誤った解釈が広がる傾向があるように見受けられ、そのようなことを避けるため、ここでは理由を含めてご案内していきます。

歩幅と速度

それではまず、世間によく言う大股速足は最初から目指さないでください。
大股速足が間違いという事ではなく、あなたの身体にどんな問題があるのか分からないのに、理想を追うものではないからです。
かと言ってだらだら歩くことも良くありません。
歩幅は大き過ぎず、小さ過ぎず、速度も速すぎず、遅すぎずです。
過去に尻もち転倒の経験があり、足首や膝に障害がある場合は、大股歩行によって足底接地時の衝撃が大きいと症状悪化となるため、小股接地をしばらく続けることをお奨めします。
尚、このような既往がある場合は必ず管理してくれる施術者に伝えておきましょう。
また、過去の既往に尻もちが無くても足底接地時の衝撃が強くて足首や膝が痛くなったり腫れてきたりする方も同様にお考え下さい。
施術者からは歩き方と歩行後のケアについてご指導があるはずです。

膝の方向

このような特殊なケースを除き、一般には膝をまっすぐ前に向けるかやや内側を向くような意識で歩きましょう。
これは、歩くことが不足していると体の正しい荷重が出来ず、膝がやや外側を向いてしまうからです。
膝が外を向いた歩行は、足全体を外へ振り出し内側に回して接地する振り回し歩行となり、正しい歩行ではありません。
このような歩き方は、あなたの自然な歩行速度を減じたり、遠心力による下肢へのけん引力を強めてしまって、歩いているのに、結果が出ない、あるいは歩いているのに骨が強化されないなどマイナス効果となってしまいます。
人体はしっかり荷重することで身体の強さであったり、免疫強化であったり、疾患からの回復が期待できるものです。
膝が外を向いて振り回すような歩き方にならないよう注意して歩きましょう。

足底接地のしかた

また、足底接地は踵(かかと)からです。
踵でなく前足部から設置する場合は異常歩行となりますので、そのような歩き方になってしまう場合は管理してくれる施術者に報告しておきましょう。
離地時の注意点については、歩行速度を上げようとして接地から離地(地面から足を離す)する際に親指で蹴らなければならないと思っておられる方に時々おられますが、自然に地面から離れるという感じがよろしいです。
親指で蹴ることを繰り返しますと親指が傷害してしまう可能性が大きいです。